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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第6章 声を聞かせて




『百ー!出たよー!早くシャワー浴びて!』

「わかったー!」


リビングに向かえば、百はせっせと片付けをしている。さっき零の言った”女の子もろくに呼べないよ”という言葉を気にしているのだろうか。
それにしても片付けしてる姿が似合わない奴だな、なんて思いながら眺めていれば、こちらに気付いた百が、驚いたように目を見開いた。


「………!」

『百も早くシャワー浴びてきなよ、風邪ひく』

「………想像以上にヤバいやつだよ、これ……!」

『何が?』

「……零。」

『何?』

「………超ーーーーっっカワイイ!!カワイイ!!カワイイ!!」


”かわいい”を連発する百。さすがにそんなに言われたら、誰だって恥ずかしくなる。零は頬をほんのり赤らめながら、ぷい、っとそっぽを向いた。


「写メ撮っていい!?待ち受けにしてユキに自慢する!!」

『ばかなこと言ってないで早くシャワー浴びてきてよ!!』

「やだ!写メ撮っていいって言うまでシャワー浴びない!」

『わかった!わかったから早く浴びてきて!写メはその後ね!』

「やったーっ!!」


零の答えに、えらく満足そうな表情で百はお風呂場へと駆けて行った。

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