第2章 大切なあの子【土方夢】
「おい!早く退けろって!こんな姿を総悟にでも見られたらど…」
抵抗の言葉は、によって奪われる。
「んっ…!」
軽いキスを交わすと
まだ足りないとばかりに
舌まで絡ませてくる。
「…っおい!…いい加減にしろって…」
の耳を引っ張ると、
「いてっ…わかりましたよぉ」
名残惜しそうに、俺の上から降りる
そこへ
「あー朝からお熱いですねェ…お二人さん」
いつの間にか襖は総悟によって開けられていた。
クソ…全然気付かなかった…
に組み敷かれているのを、ニヤニヤしながら見ている。
「げっ…総悟」
「女に襲われるなんてやっぱり土方さんはヘタレですねェ…
おーい!みんなー!土方さんが、に襲われてるぜー」
朝の屯所に総悟の声が響きわたる。
「オイイィ!止めろぉぉ!」
「何だって!トシイィ!俺だってまだお妙さんに組み敷かれたこと無いのに!」
近藤さんが息を切らしながら走ってくる。
「落ち着け、近藤さん。あれは事故だったんだよ!」
「どうしたらそんなラッキーが舞い降りるんだよォォ!」
「アハハっ…」
可愛く笑うを見て、幸せを感じる。
悲しませる事もあるかも知れねぇが、
よろしく頼むぜ?
大切なあの子【完】