第6章 祝いと別れ
智晃
「あ」
凛、春太
「?」
春太に肩を借りながら帰っていた智晃が不意に声を上げる
智晃
「そういや、凛は今日なんで学校来なかったんだよ?」
先程、凛が現れた瞬間から気になっていた事を智晃が問い掛けると凛は少しだけ間を置き
凛
「ずる休みです」
智晃
「ずる」
春太
「休み…」
肩を借りている智晃も肩を貸している春太もポカンと同じ表情を浮かべて、当然のように笑んでいる凛を見る
春太
「良いなぁ…」
智晃
「羨ましがるところかよ」
気が付けばオレンジに浮かんでいた三人の影は闇に溶けるように混ざっていった
──────────
【?? side】
?
「いったぁ…!何これ!何でこんなにあたし怪我してるの!?」
?
「ディアうるさいよ。静かにして」
ディア
「だって、リーオ見てよ!こんなにあたし怪我してるんだよ!」
リーオ
「知らないよ」
ディア
「しかも何か頭ガンガンするしぃ」
リーオ
「はぁ…」
──────────
凛がずる休みをした二日後の朝…
凛
「終わった後ですか?」
春太
「そ!何か予定ある?」
凛
「智晃の練習があるくらいです」
春太
「そっか、良かった。んなら今日はその練習は中止して─…」
凛と春太は智晃が登校してくるまである事について話していた