• テキストサイズ

彼岸花を抱いて

第4章 安定と初陣




智晃
(そういや…)



空の上に暮らしてる他の種族が何かしら、わりぃ事をしたら人間に堕とされるっつーのを聞いた事があるな…
つー事はもしかしたら凛も…?




いや、ないない。
ただ強ぇだけだろ。考えすぎだっつーの。
この地域に強ぇのがいなかったから凛が強く思えるだけだ



自分のあほくさい考えに鼻で笑うと、面白くもない教師の話に耳を傾けた。





智晃
(けど、治癒系って高等魔法じゃなかったか…?)



俺の意識はすぐに昨日の事に戻っちまう。




凛が詠唱したあれは…



『ペインヒール』



確かにそう唱えてたよな…
そのあとに俺の身体の痛みはすぐなくなっちまったし


って、だから!
考えすぎだっつーの。治癒魔法の一つが出来たからって決め付けんのおかしいだろ


俺は自分の髪をぐしゃぐしゃと掻き混ぜた




春太
「おい、どした?頭でも痒いんか?」

智晃
「え。あ、おう。そうなんだよ」



後ろから小さく掛けられた言葉に、笑いながら答えてから何事もなかったかのように前を向いて今度こそ教師の話に耳を傾けた



/ 153ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp