第4章 安定と初陣
あれから数日が過ぎ三人で昼食を終えのんびりと会話をしていた時の事だった
智晃
「……っ?」
智晃が座っていると後ろから何やら軽いものが当たった…というより、ぶつけられた
男子生徒1
「あー、わりぃ。ゴミ箱かと思って間違えちった」
男子生徒2
「あほだなー」
そう言いながら二人は顔を合わせて笑った。
すると、それを見ていた春太が智晃にぶつけられた丸めた紙を手に取り立ち上がって二人に詰め寄る
春太
「人の頭がゴミ箱に見えるとか相当、目が危ないんじゃないかー?俺が本当のゴミ箱にご案内してやるよ」
八重歯を覗かせて笑いながら、一人の男子生徒の肩に腕を回す
凛
「いえ、私が治して差し上げます」
春太
「そんならついでに躾の悪い手も治してもらっとくか?」
智晃
「おい、二人とも。やめとけって」
友人を馬鹿にされて腹を立てた二人が笑みを浮かべながら、男子生徒二人を追い詰めていけばやられた本人が言葉で止めに入り春太の腕は男子生徒の肩から下ろされる
それと同時に男子生徒二人はそそくさと逃げていく
春太
「んだよー、もっと文句言ってやれよ」
智晃
「良いんだよ。相手にするだけ無駄だろ。…それに、毎回お前が怒ってくれてる」
春太
「そりゃムカつくからな!友達、馬鹿にされたら腹立つだろ!な、凛ちゃん!」
どかっと椅子に座った春太が隣にいる凛に顔を向け同意を求めると、凛は静かに頷いた
春太
「お前の事、何も知らねーくせにさぁ」
智晃
「もう、分かったから落ち着け」
智晃は自分が飲もうとストローを刺した、チョコレートミルクを春太に渡すと素直に受け取りストローに口をつけパックを潰すように飲み干した