• テキストサイズ

幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?


「失礼しま・・・・っ「お母様ぁ、お客さま、連れてきたよー。」!うわぁーーーん!!!スズちゃんがぶったぁ!!!」
襖の前で声をかける。水干姿の子供。一方もう一人は、
反対側の襖を両手で豪快に勢いよく開けて、中に入るお嬢さん。女の子らしい出で立ちに似合わない豪快さに一瞬、乾いた笑みを浮かべる。水干姿の子供は運悪く襖に頭をぶつけ、そのまま泣きながら部屋に入る。

「まぁまぁ、吾子。今日も、元気ですわね。元気すぎて襖が外れかける位に。少しは弟を見習ってもう少しお利口になさい?吾子、大丈夫ですよ。瘤もできてないし、血も出てない。男の子たるもの泣かない泣かない。他の方達も入ってらっしゃい?」

部屋に入ると子供達は部屋の主たる審神者、膝や懐に陣取って思い思いに甘えてる最中だった。

「笹風様、お久しぶりですね。ご健勝・・・でもないみたいね;大方、離れの板板トラップに嵌った様ですね。来訪時も災難でしたわね」
ここに来るまでに運悪く、二度ほど床板トラップに嵌った。お陰で顔は板の形に赤くなっている。
因みに歌仙はたかが侵入者避けの罠と侮り、服の裾は勿論、花飾りと雅な顔までも犠牲にした。今の出で立ちは賊にでも襲われたのかという風体だ。これら全てこの審神者がシリアルコードを伝え忘れた事による弊害だ。

「ごめんなさいね。最近、知り合い宅にはお互い、顔パス認証用の裏口から入ってもらってて、シリアルコードの事すっかり忘れてたわ。」
申し訳なさそうに眉を寄せ粛々と頭を下げる審神者は、若々しく、また今まであった審神者の誰よりも美しい容姿をしていた。顎の部分で切り揃えられた艷やかな髪と新雪に薄紅を挿したような肌。伸びた長い睫毛に縁取られたたおやかで涼しげな黒曜石色の目は優しく穏やかに和ませていた。

その透明感のある容姿には何処か近寄り難くもあり、その穏やかかつ少し茶目っ気のある表情や人柄は酷く好ましくあり慕わしさを募らせる。

竹花姫を中性的な美しさだとすると、この審神者の美しさはその本丸名の通り、『花』の如く、可憐で艶やかな女性的な美しさがあった。

正直、二児の母にはとても見えない。これで竹花姫と同じ年とはとても思えない。が、このデストラップ満載とんでも本丸を切り盛りする審神者。じつはかなりの茶目っ気の持ち主だ。はっきり言って見た目詐欺だ。
/ 180ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp