第18章 闇の中
次に、異変に気付いたのはヤマト隊長だった。
火影様直属護衛暗部の
3名を呼び出し、話をしている。
「最近、暗部に似た格好をした人間が夜中にひとりでウロついていると通報があった。ソイツの情報を聞いたが、コートを頭からすっぽり被り、男性か女性か不明だ。お面は真っ白で何にも描かれていないらしい。火影様の命を狙っているのかも知れない。注意して警備をするように。いいな!」
「「「御意!!!」」」
圧倒される護衛暗部を憧れながら見つめていれば、私の視線を感じた三人のうちの一人がこちらを見た。
「お、ネツキやんけ、元気やったか?」
この独特な喋り方をするイケイケ兄ちゃんは、私によく話しかけてくれるヌイさん。
背が高くて髪は栗色の髪で、スラッとしたイケメンだ。
もちろん犬のお面を付けている。
するといきなり狐のお面を引ったくられ、びっくりした顔をヌイさんに見せた。ヌイさんもお面を外し、ニヤリと笑っている。
「お前、ちょっと見ぃひんうちにべっぴんなったなー。可愛いやんけ、俺お前タイプやわ。」
「な、何言うてんですか!って喋り方移りますから!」
真っ赤になって抗議すれば、ヌイさんは満面の笑みを浮かべていた。
すると、ベトレイがお面を外してニッコリ笑顔で側に来た。
「ヌイさーん!ベトレイです!おひさしぶりです!」
ヌイさんの腕に絡みつくように身体を密着させた。流石のヌイさんもベトレイには弱くて、頬を赤く染めている。
この時、ベトレイは探りを入れるように
ヌイさんの護衛暗部としてのタイムスケジュールを聞いていた。
ヌイさんも流石に言わなかったが、
やっぱり可愛い女の子には弱いようで
困り果てていた。
木の葉の里を潰すために
着実に準備をしていた事を
誰も知るよしがなかった。