第14章 すまんの。
=今吉side=
今吉「ハァ・・・。」
小倉が帰った直後、
ソファーに寝転がる。
今吉「ホンマ・・・アホやな。」
何故にストバス行くとか言うてんねん。あいつは。
気づいてないとでも思たか。
高校の時、いつも悲しい顔してたんは小倉、お前や。
ドリンク作ってる時も、合宿の飯作ってる時も、
・・・大好きな絵を描いてる時も。
全部寂しいような悲しいような・・・
そんな顔してたで。
その原因もわかってる。
分かってた・・・・。
・・・ワシのせいやな。
ワシがバスケ部に誘わなかったら、少しは違ってたのかもしれん。陰口も、そこまでひどくなかったかもしれんな。
「・・・・そういう問題ちゃうか。」
そんなんでストバス行ってええんかあいつ。
ホンマ。真面目の方で心配やで。
無理して・・・・。
今吉「アホなんは、ワシの方やな。」
あの場で行くことを止めればよかった。
そうすれば小倉も辛くないし、ワシだって小倉のあんな寂しい顔見ないで済んだんや。
・・・・
今吉「先輩失格やな。」