第91章 想いよ、永遠となれ。
今吉「あー・・・小倉?」
「い、いいんです・・・プレゼント、たくさんありがとうございます・・・。」
半泣きしながら立ち上がり、今吉先輩のほうを向いた。
今吉「なんや、結構ええこと言ってくれてる最中に悪いなぁ汗」
「気にしないでください・・・汗」
あんま掘ってこないで!!恥ずかしいから!←
今吉「ほな、プレゼント受け取ってくれる?」
「はい。」
今吉先輩はおろおろしていた。そりゃそうだけど。←
涙目をこすってる最中に、今吉先輩は鞄からプレゼントをだした。
そのプレゼントを私は疑った。
涙のためにこすっていた手を、意味もなく擦り続けた。
だって・・・目に映ったのは・・・。
今吉「手、かしてみ」
「えっ あ、は、はい。」
今吉「ちゃうちゃう。左や左。」
その言葉に胸がきゅっとなる。
これって・・・。
先輩が小さな箱をあけ、小さな綺麗なリングを私の薬指にはめた。まるで、宝石のよう・・・。
今吉「さきに言われるのは勘弁して。ワシから先に言ってもええ?」
先輩は掴んでた私の左手に少し力をこめた。
今吉「ガラでもないことするけど、笑ったらアカンで?」
そして私の左手はゆっくり、ゆっくりと
先輩の口元に持ってかれた。
「せんぱ・・・。」
今吉「好きやで雅。大好きや。ワシの嫁さんなってください」
そして左手の甲に軽いキスが落とされた。
夢じゃ、ないよねー・・・?
今吉「返事は?」
いたずらっぽく、いつものように笑う今吉先輩。
そんな先輩をみると、自然に涙がでてきた。
「わ、たし・・・こんな綺麗なもの持ってきてませんよぉ」
今吉「チョコで十分なんやけど?」
泣きじゃくる私をあやすような、優しい声で言われた。
もっと涙がでてきた。
私は隠していたチョコの箱をそっとさしだした。
それを見た先輩の顔ったらー・・・
いきなり抱きしめられ、手に持っていた箱が地面に落ちた。
だけど、気にしない。
「好きですっ 大好きです先輩・・・!」
今吉「あぁ。ワシも大好きや。」
腕の力がゆるくなり、私達は互いの顔を見つめあった。
今吉「幸せなときに涙はあわへんで。」
先輩は私の涙をそっと拭き、そして
あたたかい唇が重なり合った。