第88章 選んでよ。
ブラックラブが再結成されてから三日が経った。
私はいつものように大学の午後の授業を受け終え、部屋に戻ろうとしていた。
道を歩いてると後ろから日向先輩がよっと声をかけてくれた。
日向「どうだ。あれから。実渕の方は」
気にしてたのか、心配そうな表情で私の顔をのぞきながら言った。
「はい、毎日メールくれますよ。時々電話も」
日向「あー、そ。まぁ、問題解決したんならいいんじゃねぇの?」
「はい、本当に良かったです。」
私が笑うと日向先輩も微笑んだ。
日向「なぁ、これからどっか飯でも行かね?」
「あ、いいですね。」
私の返事に先輩はほっとしたように見えた。
気になったので問いかけてみる。
「どうかしたんですか?悩みとか・・・?」
日向「あー、いや。ちょっとお前に話したいこともあったからよ」
早口で焦りながら、先輩はマフラーで顔を半分隠した。
「大事なことですか?」
日向「俺にとっては。」
「じゃぁどこかあったかいとこ行きましょうか」
そんな会話の中で、突然私の携帯が鳴った。メールだ。
失礼します、と一言いうと先輩はおう、と言い、小さく咳をした。
メールボックスをひらくと、今吉先輩からだった。
内容は・・・
【緊急や。今すぐワシの家来て会議や。ブラックラブ集まれー。】
だった。
緊急のくせにゆるい内容に感じるのは私だけだろうか。←
私が振り返ったときには、日向先輩は私の携帯を覗いた後だった。
「プライベートですよ!」
日向「いいじゃねぇか見られて困る内容じゃねぇだろ。それより、行かねぇの?」
「でも先輩は大事な話があるって・・・」
日向「そっちは緊急って書いてあんだろが。俺のほうはいつでもいいから、行って来い」
「・・・わかりました。」
日向先輩の言葉に甘えて、私はブラックラブへと足を進めた。
なにかあったのかな・・・?まさかまた解散危機、とか!?