第81章 見れないっての。
=雅side=
ぼぅっとしながらも私は医務室へ向かっていた。
花宮さんが・・・私を好き?
俺のもんになれ・・・?
・・・っ!!
っっっかぁぁ~~~!!←
ぼっと顔に火がつく。
お、思い出しただけで恥ずかしい・・・!
もしかして、本当にからかってただけだったりして・・・?
花宮「俺のもんになれよ」
・・・・っいや、
冗談だったらあんなこと言わない、よね。
信じたい反面、信じられない。
だってあの花宮さんだし←
でも・・・最近優しいなって思うこと結構あった。
それって・・・私のことが好きだからってこと・・・?
もっと追求すればよかったかな。←
考えながら、もう少しで医務室っていう所で
前方からガラガラとローラーの音が聞こえてきた。
あ・・・
「た、高尾君・・・。」
そこには私が取った点滴と一緒の高尾君の姿が。
高尾「・・・・ぁ・・・。」
一瞬口を開いたかと思えば、きゅっと閉じた。
「た、高尾・・・君?」
そのまま下を向いてしまったので思わずまた名前を呼んだら、はっとした顔で顔をあげた。
ちょっと間があいてから、やっと高尾君が喋ってくれた。
高尾「おまっ、どこいってたんだよ!」
「っご、ごめんなさい・・・!」
いきなり怒鳴ってきた高尾君にびくつく私。
怒られて当然のことしたんだけどね・・・。
点滴してたとこから血でてるし・・・汗
高尾「こんなん外してまでしたいことあったのか?」
先程よりは優しい声になったが、顔は怒っていた。
高尾「命かかってんの。わかる?」
「はい・・・」
高尾「ほら、血めっちゃでてんじゃねーか!ったく・・・また倒れたら元も子もねぇの!」
「ごもっともです・・・汗」
高尾「ハァ・・・とにかく、医務室戻ろうぜ?俺が医者呼んでもっかい点滴つけてもらうかんな?」
「ありがとう高尾君。-・・・でも、私、その前に」
言い終わる前に、高尾君が人差し指を私の口元においた。
高尾「したい事は後回し!今雅は怪我人なの。超安静にしてなきゃなんねぇの。」
「あ・・・うん。」
すごい心配してくれてたんだ。
逆に、すごい心配かけちゃったな。
ちょっと汗かいてるし・・・必死に探してくれてたんだろうな。
高尾「ほら、いくぞ?血、服汚れてもいいから抑えとけよ?」
「わかった。」