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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第3章 二人の主君




堤を抑えていた吉直の言葉に、私は頭が真っ白になった。


「チッ、やっぱりあの腐れ野郎の仕業だったってわけかよっ・・・。おい小十郎! 行くぞ!」

「はいっ!」



お館様・・・

お館様・・・

嘘だ。なんでっ・・・


「お館様!! 幸村様ぁ!!」


沈んでいったお館様を、幸村様は追っていかれたのだ。

・・・吉直に聞けば、お館様は首もとに大きな鎌の刺し傷をつけられ、すぐにその意識を手放したらしい。

幸村様もこの濁流の中に入られた。

お二人が危ないっ・・・。


「お館さまぁぁあああ!!!」


予想していなかった。

私は何をしていたんだろう。

お館様や幸村様の身に、何か合ってからでは遅かったのに。

──そう、分かっていたはずなのに。



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