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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第3章 二人の主君




──────


「お館様!謙信殿が討たれたとは真にございますか!?」


甲斐に帰るなり佐助様に知らされた一報に、信じられずにお館様のもとへ飛び込んでいた。

謙信殿とは先程まで平穏無事に語り合っていたのだ。

かすが殿にだって警告した。

なのに、なんでっ・・・


「紫乃か。魔王が妻・濃姫の仕業よ。西洋武具にて謙信の身を貫きおった。聞けば武田のふりをし、あやつを欺いたのだと・・・。安心せい、命はとりとめておるようじゃ」


まずは一命をとりとめたことに安堵するも、相変わらず姑息な織田の手先に悔しさが沸き上がってくる。

非常事態に、政宗殿と片倉殿もこの場に集まっていた。


「この一帯の大将を片っ端から潰そうって腹か。徳川に上杉、そうなりゃ次は武田のオッサンかこの俺だ」


卑怯な手を使い各国の武将を討たんとするならば、政宗殿の言うとおり次に狙われるのはここだ。

・・・政宗殿が危ない。

手負いの今、もし不意をつかれるようなことがあったら・・・。

私がお守りせねば。


───あれ?


「なんだ? どうした紫乃」


今、私は何を考えた?


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