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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第2章 伊達の流儀




嘘だ。

片倉殿、ひどいではないか・・・。

独眼竜にも知られたくなどなかったのに。

誰にも知られず、忘れてしまいたいのに。


「小十郎に言われなくてもその顔見りゃ分かんだよ。テメェはもっとporker faceを練習しな」


一気に沈む私とは対照的に、独眼竜はケロッとした様子でそう言い放った。


「・・・忘れてくれ。私ももう、忘れたいのだ」

「アァ? 忘れてどーすんだ」



・・・ひどい。

何を考えてるんだ独眼竜は。

今私が言ってほしくない言葉ばかり。

必死で記憶の奥に押し込もうとしているのに、なぜそれを掘り返すようなことばかり言うのだ。


「うるさいっ・・・お前に何が分かるっ・・・」


礼を言いに来たはずなのに、気づけばこの男を睨みつけていた。


「ハッ、俺にそんな目を向ける元気があるんじゃねーか。」

「うるさいっ!!」

「その悔しさを忘れねぇで戦いやがれ。」

「う、うるさいっ・・・お前にっ・・・何がっ・・・」


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