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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第2章 伊達の流儀




片倉殿は、松永の背で私のことが見えていなかったのだろう。

それに気づいた松永は私から手を離し、彼に私の姿を見せつけるように一歩右へとずれながら、片倉殿へと振り向いた。

その瞬間、片倉殿は鬼の顔をさらにつり上げた。


「・・・テメェ、紫乃に何してやがるっ・・・!」


片倉殿、見ないで。

こんな私を誰にも見られたくない。

服を乱され、畏縮しきった私の表情を見て、片倉殿は私が何をされていたのか全て理解したようだった。


「・・・片倉殿、み、見ないでっ・・・」


その様子が面白くてしかたないのか、松永はニヤリと笑うばかり。


「・・・君の言っていたとおり、本当に六爪がやってきた。独眼竜の女というのは嘘だと思うていたが・・・なるほど、想われているのは君が知らぬだけで、真のようだ」

「何の話をしていやがる! テメェの欲しがった竜の爪を持ってきた! 紫乃を離しやがれ!!」

「片倉殿、だめだっ・・・」


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