第2章 伊達の流儀
「・・・あっ・・・」
そして奴の指は、屈辱的な音を立てながら動き続けている。
奧へ奧へと探られるように抜き差しを繰り返され、その加減によっては奧を針で刺されるような痛みを伴った。
・・・誰も助けてなどくれない。
なぜなら私がそうしたからだ。
誰も助けてくれなくても、私はどんなことにも立ち向かえる。
たとえ殺されるようなことになっても、そんな覚悟はとっくにできている。
そう思って、捕らわれたのに。
「・・・もう・・・やめて、くれっ・・・」
「どうした?限界かな?
君が望むなら日を改めてやっても良いぞ。こんなところに縛りつけて続けるのは私も本意ではない。」
・・・もう終わりにしたい。
この地獄のような時間を。
「・・・どうすれば、やめるのだ」
終わりにしてくれ。
「・・・これも私の本意ではないのだが、君が私を鎮めてくれねば終わりはこない。しかし残念だが君の準備が整っていないようだ」
・・・鎮めれば、終わるのか。
終わるというのは、私を殺すということなのだろうか。
ならいっそ・・・
この一瞬だけ、自分の尊厳を棄て、これを終わりにしようか。
そしたら、死ねる。