第4章 恋の残り香
「・・・・・・・・・・・・・・・・・な、な、何を、言って・・・・・・・・・・・・・・・・」
「俺はアンタに心底惚れてる。これで満足か?」
・・・なんだこれは。
本当に現実なのか?
政宗殿が、私に、惚れ・・・?
「・・・う、嘘だっ・・・」
「チッ、往生際の悪い女だぜ」
すると、政宗殿は私の腕を掴んで。
グッ、と。
引き寄せた。
そして、政宗殿の顔が、一瞬で私の目鼻の先に近づいて。
「・・・っ!?」
私の後頭部に乱暴に添えられた手。
いや、添えているのではない。
押さえつけているのだ。
この噛みつくような「接吻」から、私が逃げられないように。