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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第4章 恋の残り香





「筆頭! おめでとうございます!!」

「幸村様! おめでとうございます!」


天守から二人が戻ってきた。

四人組のせいで心がざわついてしまったままだが、それでも戻ってくる二人を見ると、涙が込み上げてきた。

特に、ずっとお側で見てきた幸村様。

幸村様がこうして皆を率いるほどに強く、男らしくなられていたこと。

そのことに感動が止まらなかった。


──二人のもとへ、気づけば私も駆け寄っていた。



「紫乃!無事でござったか!」

「おい紫乃! この俺に爆弾ぶっぱなすとは、やってくれるじゃねーか!」


──二人が同時に駆け寄る私を迎えたが、私は真っ先に、幸村様の胸に飛び込んだ。

この身を思いっきり任せたが、幸村様の胸板はびくともしなかった。

強くて熱い。

もうこんなに立派になったなんて・・・


「紫乃!? ど、ど、どうしたのだ!?」


ギュ、と抱きしめる腕に力を入れると、幸村様は戸惑いつつも、私を抱き締め返してくれた。


「おめでとうございます、幸村様。魔王を討ち果たすお姿、ずっと見ておりました」

「紫乃っ・・・。あ、いや、某だけの力ではござらぬ! 結集した各国の兵たちの力、そして、共に魔王と戦った政宗殿のおかげでござる!」


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