• テキストサイズ

【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第3章 二人の主君




恥ずかしくて政宗殿の背に収まるように隠れるが、片倉殿はまじまじと私を見てくる。

彼の主君の手を煩わせたことを怒っているのだろうか。


「政宗様。先程、本能寺から離れんとする明智光秀を捕らえ、討ち果たしました。織田信長は安土山にいるとの情報が入りましたゆえ、こうしてお伝えに」

「なんだよ結局小十郎が全部何とかしちまったのか。・・・まあいい、それじゃあ安土山に最後のpartyをふっかけに行くか」


馬を走らせる準備をしていると、そこへ佐助様もやってきた。


「右目の旦那! 本能寺の方角から煙が上がってたから、ちょっと様子見に寄ってみたんだけど・・・あらら、紫乃大丈夫?」

「佐助様! 大丈夫です。少し毒が残っていて・・・」


背負われている私と背負っている政宗殿を交互に見たあと、佐助様は少しニヤニヤとした顔つきになった。

・・・バレているのだろうか、私の気持ち。

すると政宗殿は私を再び体の前へと持ってきて抱え直すと、この体をそのまま佐助様の方へ差し出した。


「丁度よかったぜ。おい忍、コイツはここで渡していく。・・・俺は魔王を倒しに行くんでな」


物のように佐助様に受け渡されたことが少し不服だが、佐助様は私の怪我を労るように支えてくれた。

・・・いつも装束のせいで分からなかったけれど、佐助様も力が強く、私を軽々と持ち上げている。


/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp