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【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第3章 二人の主君




だめだ。

こうして目の前に政宗殿の頭があって、腕に支えられて、肩にしがみついていると、どうやっても体が熱くなっていく。

病気なのではないかというほど動悸がする。

こんなに近くで彼に触れているのは、初めてだ。


「毒は抜けたか?」

「ああ、体は動かずとも、意識ははっきりしてきた」

「OK,じゃあ後は、月見のついでに、俺が魔王を倒すのを見てるんだな」


・・・そうだろうな。

こうなっては、私はもう同行などできない。



「政宗様!!」


森の方から馬に乗ってやってきたのは、後から甲斐を発った片倉殿だった。

伊達の軍勢を率いていたはずだが、どうやら今は一人のようだ。

彼は、政宗殿の背にもたれている私を見ると、眉をひそめた。


「おう小十郎」

「政宗様! ご無事でしたか! ・・・その、紫乃を背に担がれて・・・どうかなさったのですか?」

「なんてことはねぇ。ちょいとはしゃぎすぎただけだ」

「下手を打ってしまった。・・・面目ない、片倉殿」


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