第13章 【番外編】ニンギョ×ト×フェイタン
『あっ、や…だめ…』
泣きそうな声にそろそろ勘弁してやるか、と手を拘束したまま上体を起こして上からチェリーを見やる。濡れた深紅の瞳。紅潮した頬。月明かりが映し出すシルエットは酷く情欲的で。
フェイタンの中の何かがプツリ、と音を立てて切れた。
「チェリー」
『…?』
手の拘束を解いて陶器の様な頬に手を滑らせる。
「抵抗するよ」
『んっ…』
態とらしくリップ音を立てて軽く唇を奪う。
「抵抗してくれないと…戻れないね」
『んぁ…ふ………』
今度は深く。閉じてる唇をこじ開けて舌で歯列をなぞれば口が小さく開いて吐息が漏れる。その隙を逃さず舌を捩じ込んで逃げようとするチェリーの舌を捉えて絡ませる。
『んぅ…』
「!」
遠慮がちに背中に回された腕。それは何かの合図だった。
※※※
ツ…と舌先で線を辿れば肩が震える。もう片方の胸を手で包み込めば、ふにふにと形を変える。胸の突起物を口に含んで指先で弾けば甲高い声をあげて腰を浮かせる。官能的だ、と思った。
『ふぇ、た…んっ』
滑らかな曲線を描くシルクの様な肌を堪能しながら下へ下へと手を這わせて全身を一撫でして秘部に触れるとヌルりとした触覚に優越感を覚える。
『ひっ…あっ………や、だぁ…』
小さな密口から指を一本、挿入して狭い膣内を探る。第二関節まで侵入させた指を折り曲げると、ざらついた壁を見付ける。そこに触れると悲鳴に似た声をあげて腰を仰け反らせる。
『ぁんっ…待っ…そこ、は…!』
ガクガクと震える膝。指をもう一本増やして膣内をまさぐりながら、ざらついた部分を撫でて親指の腹で陰核を弄ぶ。
『待って…おね、が…待って…!それ以上、はっ…ぁあぁぁあ!』
ぷしゃ、と透明でさらさらした液体が噴水する。
「ヨかたか?」
『やだもう恥ずかしい…』
震える膝を閉じて両腕で赤面した顔を隠しながら反らす。
「まだ終わらないね」
衣類を床に脱ぎ捨ててチェリーの膝を広げ上げて、すっかり膨張しきった自身を密口にあてがう。
※※※
『あっ、やっ…ぁんっ』
もう何度達しただろうか。朦朧とする意識をつなぎ止めて押し寄せる波に耐える様にシーツを握り締める。