第7章 記憶の在り処
晃side
「連絡事項は以上だ。1限目の準備しろよー。」
「はーい。」
結局、週末は一切颯太さんから1度も連絡が無かった。
何度も謝罪の電話をかけたが出らず、メールもしたが返信が無い。
颯太さんが朝礼を終わらせ、教室を出ていく。
「颯太先生。」
「伊藤?どうしたんだ?」
「昼休み、空いてますか?」
「おう、空いてるぞ。」
「よかった。お昼一緒にたべましょう。」
「そうだな。」
昼休み一緒に過ごすって事か?
急に仲良くなったな。
伊藤が「じゃあ待ってますね」と言って自分の席に戻る。
「颯太さん、伊藤と仲良くなったんですね。」
「そ、そうか?!普通だと思うけどな////」
赤面して俯く。
「それより、名前で呼ぶのやめろと言ったはずだ。」
「いいじゃないですか。付き合ってるんですから。」
「は?何言ってんだ?!」
「事実じゃないですか。」
「だから、お前とはそういう関係じゃ・・・前に別れたし。」
「・・・は?」
どういうことだよ。
俺たちは付き合ってたはずた。
じゃあ、飯塚は?
「颯太さん、宏の事は覚えて・・・」
「宏?・・・あぁ!飯塚の事か?何かあったか?」
名前も苗字で呼んでいる。
一体何が起きてるんだ?
まるで記憶が抜けてるようだ。
「・・・いえ・・・何も無いです。」