第6章 もう1人
颯太side
「おはようございます。」
「おはよう。」
新学期が始まり、校門を次々と見覚えのある生徒がくぐっていく。
そろそろ遅刻の時間だな。
「颯太先生。」
「ん?」
「おはようございます。」
「お、おう。おはよう。」
誰だ?
てか・・・何今のイケメン!
え?
俺の事下の名前で呼んだ?
『僕も下の名前で呼んでも』
「・・・あー!伊藤!?」
すごい変わったな・・・
眼鏡もしてないし。
髪型も。
気のせいか少し明るく見える。
あいつ・・・隠れイケメンだったのか?
けどなんでまた?
ただのイメチェン?
「颯太、おはよ。」
「お、宏おはよ・・・って遅刻ギリギリじゃねぇか。」
「まだ間に合うから問題ない。それより何見とれてんの?」
「違う!////」
「・・・嘘下手くそ。まぁ確かに顔立ち整ってたし。周りの女子もずっと見てたから無理ないか。」
だからそんなんじゃないって・・・
予鈴のチャイムが鳴る。
俺も職員室に戻り朝礼を済ませて教室に向かう。