第3章 どっちも・・・
颯太side
「颯太・・・着いたぞ。」
「あー・・・いつもごめんね・・・うっ・・・」
気持ち悪い。
また送ってもらっちゃった。
「だから飲みすぎだ。ちゃんと考えて飲め。肩痛いから早く行け。」
「うん・・・ありがとう・・・」
玄関付近まで運んでくれる。
全然力入らない。
急に将樹君が無言で立ち止まった。
「ん?将樹君?」
「颯太・・・アイツ・・・」
顔を上げると宏が扉の横に壁に背を預けて立っていた。
「あ・・・えっと・・・将樹君、ありがとう。わざわざ。じゃあね!////」
「おう。・・・またな。」
将樹君から自力で何とか離れて宏の元へ向かう。
「あ、おかえり。また、飲んだの?」
「う、うん・・・じゃなくて!なんでいるんだよ!」
「・・・いいだろ、別に・・・////」
なに顔赤くしてんだよ。
「あのなー・・・さすがにこの時間に生徒が教師の家に来るのはまずいって。誰かに見られたらどうするんだよ。」
「誰もいない。」
「なんで分かるんだよ。」
「分かるから。」
あーもう!!
どうすんだよ!
この状況!!
開けたら絶対入られるし!
「な、なぁ・・・家・・・入りたい////」
「うっ・・・////」
こんなイケメンに顔赤らめてお願いされたら・・・俺も・・・
「ちょっとだけだからな・・・すぐ帰れよ?////」
「うん・・・」
結局、家にいれることに。
将樹君に見られたのはまずいな・・・
協力までしてもらって意味なかったとか言えない。
「何か飲むか?」
「・・・なんでもいい。」
「そう。」
あまりに驚きすぎて酔いが少し覚めた。