第2章 仮彼氏
颯太side
どれくらい経っただろうか。
気がつくと、トイレの個室で宏とキスをしていた。
いつの間にここに?
止めたいけど、気持ち良すぎて止まらない。
「んっ・・・はぁ・・・あっ////」
「颯太・・・俺もう無理かも・・・したい・・・」
「っ!だめ・・・ここじゃ・・・////」
「・・・じゃあトイレじゃなけばいいの?」
「・・・そういう意味じゃ・・・」
「わかった。今は我慢する。」
そう言って宏が扉を開ける。
トイレにはまだ誰もいなかった。
俺・・・何やってんだ・・・
「颯太さん!」
「っ!?!?」
晃・・・と将樹君?!
「大丈夫ですか?!なにもされてませんか?!」
「なっ!へっ!?////」
危ない危ない。
あと少しでも遅かったら確実に晃とバチバチになってた。
「・・・別に何もしてない。颯太が話を聞いてくれただけだ。」
「え?!あ、そうそう!慰めてただけ!ほら何ともないって!な?(汗)」
「うーん・・・」
晃が怪しんでる・・・
将樹君はというと、全て分かってるのか呆れた顔をして立っていた。
「そもそも、その人と付き合ってるんだろ?手出すかよ。」
「うっ・・・それもそうだな・・・(汗)」
「・・・俺はもう帰る。用は済んだし。じゃあな。颯太。」
「え、あ、うん。じゃあな。」
宏は真っ直ぐトイレを出て本当に帰ってしまった。
晃も納得したのかため息をついて「俺も帰ります」と言って帰ってしまった。
何とかなったけど・・・
宏、嘘つくの上手すぎる。
顔色一つ変えずに嘘をついた。
さすがの晃も見抜けなかったか。