第15章 異変
黒尾「いーんだよ、そんな優しさの安売りなんかしねーよっ」
そう言ったクロは私の鼻をつまんでは昔みたくじゃれ合う
「いだっ!も〜、クロは全く変わってないんだから」
黒尾(………少し、痩せたか?それに髪もバッサリ切ってる…あんなに長かったのにな)
「そういえば、研磨は?……元気?」
黒尾「ああ…あいつはいつも通りだよ、相変わらずゲームゲームの毎日だな笑」
私とクロ、研磨は昔から一緒にバレーボールをやっていた、研磨は特別に運動が得意なわけではなかったけど、私とクロがやっているのをみて研磨もたまにそれに付き合っていた
その後、昔一緒に遊んでいた公園に行ってはベンチで昔話をしたり、クロの部活の話をしたりして盛り上がった
黒尾「そういやぁ、ゴールデンウイークの合宿最終日、宮城にある烏野高校ってとこに練習試合いくんだけどよ、お前知ってるか?」
「あっ……えーーっと、実はね……」
クロには私が男装して烏野高校で練習していることを一切言ってなかったため、その説明を一からする
黒尾「なにぃっ?!……だからあんな長かった髪、切っちまったってわけか……まったく、お前はやることがいちいちすげえんだよな、昔から」
「黙っててごめんね……」
黒尾「まぁ、自分が良いって思うんならいいんじゃねーの?あ、因みに俺は長い髪のの方が好きだったけどな」
私の短くなった髪をさらさらっと触れば昔の方が良かったと言うクロ
「そーう?短いの楽だよ?坊主にしたいくらい、田中先輩みたいな!」
自分の髪を触れば田中先輩の頭を思い出しては笑い
黒尾「田中先輩?」
「そう!烏野の先輩!すごい怖い雰囲気なんだけど、すごい頼り甲斐のある先輩なんだ、その他にも、菅原さん、大地さん、みんなすごい人達なんだ〜」
烏野バレー部の話をしている私は目がキラキラしていて、すごい楽しそうに話している姿を見たクロは少し安心したように微笑んでは私の話をうんうんと聞いて