第13章 葛藤
———烏野vs町内会———
町内会チームのチャンスボール。菅原がトスを上げ滝ノ上がスパイクを打ち得点を挙げた。菅原のセッター技術を初めて見た日向は大興奮。
日向「菅原さんの速効…!?」
澤村「そら、お前。菅原だってれっきとしたセッターなんだからな!」
菅原のことを誇らしげに言う澤村。なんかとても嬉しそうだ。でも、菅原のプレイを見て嬉しそうにしていたのは澤村だけではない。西谷も久々に菅原のトスを見てテンションを上げていた。
「菅原さん!ナイスです!」
影山「お前はこっちのチームだろ!集中しろっ!」
西谷「スガさんナイストス!」
菅原「おう!…つっても町内会の人たちが上手く合わせてくれてんだけどな。流石ベテランて感じだ。俺自身のトスはまだまだだよ。でも…」
西谷「?」
菅原「速効もどんどん使って強気で攻撃組み立てていかないと、またエースに頼りきりの試合になっちゃうからな」
西谷「菅さんカッチョ良くなったっスね!」
菅原「え?そお?西谷に言われるとなんか嬉しいな///」
西谷と菅原の話を聞いて2人を眩しく見つめる旭。
旭(スガ…ちょっと見ないうちに頼もしくなった…西谷は相変わらずの頼もしさだ…なのに俺は、フラフラ戻った来て成り行きだけでコートに立ってる…情けないと思う…けど…)
体育館に響くボールの音、チームメイトの掛け声、コート内に漂う独特の緊張感。それらを身に感じながら旭は心底思った。
旭(やっぱりここが好きだ…)