第13章 葛藤
音駒との練習試合に向け気合が入る烏野バレー部。しかし、西谷は複雑な表情を浮かべ練習試合には出ないと澤村に告げた。
西谷「俺も試合に出て勝ったら、旭さんが居なくても勝てる証明になるみたいで…今まで一緒に戦ってきたのに旭さんいなくても勝てるみたいになるの嫌です…わがまま言ってすみません」
何だかんだ言って旭を慕っている西谷。澤村はそんな西谷の心情を酌んでくれた。
澤村「…分かった。でも、合宿には出てくれよ」
澤村の視線の先には日向がいた。日向は西谷にレシーブを教えてもらいたくてウズウズしている。
澤村「な?」
促された西谷は黙って頷いた。
一方、1年生たちはエース不在の現状に上級生たちが複雑な思いを抱いている事に気付いていた。
日向「旭さんが戻ってくれば菅原さんも西谷さんも何か色々上手くいくのかな…旭さんは人一倍責任感じる人だからって言ってたけど、菅原さんもそんな感じだ…」
「うん、私もそう思う、菅原さんは優しいし、自分のせいでって思ってるんだよ・・・そうじゃないのにね・・・」
部活終了後、影山と私にポツリと言う日向。
影山「どっちも自分に責任感じてるんだろ。けど、1人で勝てる訳ないのにな…」
日向「お前がそれ言うっ!? 俺はお前の名言鮮明に覚えてるぞ!『レシーブもトスもスパイクも全部俺一人でやれればいいのにって思ってます』」
影山「うるせえええ!」
「あははっ!そんなこと言ったの〜?飛雄、かっこわる〜」
影山「バッ!!昔の俺であって今の俺じゃねぇからな!勘違いすんなよ!!」
私にカッコ悪いと言われた影山は慌てて昔のことだと言い張るも私はわかったわかったと背中をポンポンと叩く
日向「…ネットのこっち側はもれなく味方のはずなのに…こっち側がギスギスしてんのやだな」
「・・・・じゃあ、2人で行っちゃえば?」
影山日向「???」
翌日放課後、私が言った通り2人は旭のところへ行ったらしい、日向の情報によると 身長は月島ほどではないが、体格がでかくいかにもエースという感じの髭を生やしたオールバックと言っていた。