第9章 初戦
私の放ったスパイクが及川の横を通過しコートの床にダンッ!!と叩きつけられる。日向の囮、影山&私の速効攻撃が決まり第3セットも烏野が獲った。
「ケホッケホッ・・・」
影山「・・・・・」
これでセットカウントは2-0。県ベスト4に烏野が勝った
田中「うおおおおお!!なんだ最後のやつ!!!かっこよかったぜっ!!!」
菅原「大鷲すごいじゃん!!お前いつからあんな速攻打てるようになったんだ?!」
「あはは、いやぁ、翔陽と一緒に俺も影山と練習してたんです、翔陽&影山の超速攻までは行かないですけど。でも最後は翔陽に行くと思ってたから全力スイングはできなかったです」
日向「ううう・・・最後俺にくると思った!!/やるな〜!!」
影山は、日向の囮のお陰で最後大鷲がブロックなしに綺麗に決められた、囮は重要だろと日向に再確認させた
及川「あれで全力スイングじゃないって・・・・ますます気に入っちゃった♪」
岩泉「お前は男でもいける口なのか、そうか」
及川「岩ちゃんにはちゃんの魅力に気づいてないだけですー」
コートの反対側では及川と岩泉のいつものじゃれ合いが始まっていた
武田「すんごい・・・・・––––––––––今この瞬間も世界を変えるような出会いはどこかで生まれていてそれは遠い遠い異国かもしれない地球の裏側かもしれない。もしかしたら東の小さな島国の北の片田舎のごく普通の高校のごく普通のバレーボール部かもしれないそんな出会いがここで…烏野であったんだと思った。大げさとかおめでたいとか思われるかもしれない。でも信じないよりはずっといい。根拠なんかないけど、君らはきっとこれから強く、強くなるんだな」
烏野「・・・・・・・・・・」
武田「あれっ、ちょっとポエミーだった?引いた?!」
澤村「いやいやいや、そんなことないです!」
烏野「アザーーーッス!」
––––––––––––終了後、体育館外
帰りのバスに乗り込むため正門前へと向かっていた烏野メンバーは歩きながら今後のことを話し合っていた。
澤村「いくら日向と影山のコンビが優秀でも、正直、周りを固めるのが俺たちじゃあまだ弱い…悔しいけどな」
及川「さすが主将、ちゃんと分かってるね」