第9章 初戦
影山「…俺、サーブとブロックはあの人も見て覚えました。実力は相当です」
菅原("あの人も"?)
日向「殺人サーブの師匠っ!?」
影山「・・・今は試合に集中しろ。最終セットも獲るぞ」
日向「お、おうっ!」
影山「田中さん威嚇やめてっ!」
田中だけは動揺を見せず及川にガンを飛ばす
及川「それと––––––君・・・・」
及川は影山の方から私の方へとゆっくり歩いてくる
「お・・・俺ですか?」
及川「君ってさ・・・・––––––––––」
及川は私の肩に手を当てれば耳元で私しか聞こえないくらいの小さな声でささやく
及川「––––––元世界ユース日本女子代表の、大鷲でしょ?」
「なっ//おっ俺はっ」及川「シーッ・・・」
いきなりのことで驚いた私は、周りの目も気にせず否定しようとするも及川の人差し指が私の口を押さえる
月島、影山「・・・・・・」イラッ
心なしか月島と影山に睨まれているような気がしたが、及川は私のそばから離れアップをしに外へ出て行ってしまった
菅原「な・・・なんだったんだ?今の・・・大丈夫か?大鷲・・・」
「あっ、いえ・・・・なんでも・・ないです」
呆然となるも次の試合が始まってしまうので部員は自分のポジションに着く
第3セット終盤。21-24で烏野がマッチポイントを迎える。するとウォーミングアップを終えた及川がベンチへ戻って来た。
及川「アララ~、ピンチじゃないですか」
入畑「アップは?」
及川「バッチリです♪」
ここで青葉城西高校はメンバーチェンジ。及川が入りWSの国見が出る。ただし、及川はセッターではなくピンチサーバーとしての投入だった。
「・・・・(あの人が入ってから、向こうの空気が変わったように見えたけど・・・気のせいかな・・・)」