第41章 絢爛
「ヒィッ!?この梟谷のセッターさんいつの間に居たの?!」
この至近距離にいたのに気付いていなかったのか、木兎の後ろに居た赤葦をみて悲鳴をあげる烏野13番
この距離で気づかないって
木兎さん以上の天然か…??
いや、木兎さんが五月蝿すぎて
そっちに気を取られていたんだろうな
黒尾「っだあ"!!クソ!口が滑っちまった……」
黒尾は口が滑ったと狼狽えていた
木兎「そーか!そーかぁ!!女だったか〜!!でっ、名前は?!」
その女の頬を触っていた手を離せば次は両肩をガシッと掴んでいた
「あ、…えっと…大鷲…です……」
ものすごい至近距離で見ている木兎に目を合わせないように名前を呟く
木兎「ふ〜ん、萌ね、よぉ〜し、決めた!!お前を俺のオンナにする!!!」
はっ?
いつも頓珍漢な事を言う木兎さん
ここ最近で1番ヤバいんじゃないか?
ってくらい木兎さんは暴走している
赤葦「いや、木兎さん…まだ会って2分もしないですよ?それに性格とか————」
例え木兎さんでも
それは速すぎではないか
そう思ったが
それよりもその子が困っている
木兎「んなこたぁ関係ねぇ!!顔がどタイプ!!それ以外の理由なんていらねぇ!!」
はぁ…
赤葦「…木兎さん、その子、困ってますよ…手放してあげたらどうですか…」
黒尾「あー、ダメダメ。こいつはダメ、お前がいつも抱いてる女と一緒にすんな、木兎」
木兎の発言にピクッとなった黒尾は、木兎が掴んでいる手を肩から離せばずさっと自分の元へと引き寄せ立ち上がり、ほら行くぞ、と言い木兎から離れて歩き出した
木兎「んぁあ"?!ダメってなんだよダメって!!黒尾くんの彼女じゃないんだろ———って、ぅおい!!逃げやがった!クソ〜っ」
2人で暗闇に消えてった
少しきになるも
追いかけるつもりはない
今はそれより———
赤葦「ほら木兎さん、騒ぎすぎたらまた先生たちに怒られますよ、さっ、俺たちも部屋に戻りましょう」
そう、今はそんな事してる
場合ではない
早く部屋に戻らないと
俺まで怒られる羽目になる