第40章 虚無
どのくらい歩いだだろうか
前も後もみないで
ずっと走っていた
ただ見覚えはある風景
きっと無我夢中で走って
もしかしたら家の近くまで
戻ってきたのかな
でも
何時だろう
携帯も何もない
家になんか帰りたくない
外はすでに嵐の中、雨、風、雷が渦巻き、すでに前がクリアに見える状態とは言えなかった、車のライト、電灯だけが頼りになる
こんな嵐なのに車が多いなぁ
どんな天候であろうと
冷静な日本人
すごいなぁ
なんて、私も凄いよね
車はあるけど人は全く居ない
そりゃそうだよね
こんな中誰も歩いてると思わないよね
そう、車のドライバーも
まさかそこに人がいるとは
思っていなかったはず