第40章 虚無
母親はスラスラと私の心をのぞいているように的中してくる
図星だ…
お母さんはわかってたんだ
でも分かってるのに…どうして
どうして助けてくれないの?
いつも私のやり方が悪い悪いって
渚「あんたね、たかが中坊に完璧な事を求めてなんかいないわよ…あんたはまだ未熟だし、プレーだって荒目立ちがする…でもね———」
うるさい
うるさい
うるさい
そんなこと言われるために
エースになったんじゃない!!
「もういい!!ほっといて!!…こんな家族…いらない!!」
感情的になった私は頭に血が上り、最後まで話を聞かずにそのまま雷雨で荒くれる夜の世界へと飛び出してしまった
健太郎「、待ちなさい!!」
ひたすら走って
走って
走って
ずぶ濡れになりながら
私は走り続けた