第39章 追憶
レギュラー、エースに抜擢されてから約2週間、体育館では世界大会のメンバーで練習試合を繰り返ししていた
「はぁ……」
今日は日曜日、久しぶりの練習休みで私はリビングのソファーに大の字になり、ため息混じりにゴロゴロとしていた
渚「ちょっとまたため息〜?最近多くない?」
キッチンに立ち料理をして居る母、夜ご飯は簡単にと親子丼を作っていた
「べつにいいじゃん…」
渚「あっそ〜…何があったか知らないけど、しっかりしなさいよね〜あんたエースでしょ!」
料理を作る手を止めれば、ソファに寝ている私のところまで来ておでこをパチンと叩く
「はぁ〜?今エースとか関係ないし!」
渚「なんか最近ずーっとイライラしてるっていうか、やる気ないっていうか、ほんとにエースとして大丈夫なの?」
寝っ転がっていたソファから体を起こせば母親の言葉にイラッとしたのか声を張るも、母はそんなことは御構い無しに不安に思っていたことを私に告げる
「もう…うるさい!!」
その場にいるのが耐えられなくなり、リビングを飛び出し、玄関を飛び出せばいつのまにか昔よく遊んだ公園へと向かっていた
「はぁ…もう何よ、何もわかってないくせに…」
日の入りの時間、夕日で街がオレンジ色に染まり綺麗な風景になっていたが私はそれすらも気付かず、公園にあるベンチへと座れば体育座りをする
「まーた喧嘩か?ほんと懲りねぇのな」
抱えていた膝に顔を埋めため息混じりに息をすれば、頭の上から何か聞き覚えのある声が聞こえて来た