第39章 追憶
東京都某体育館、いつものように監督が来る前にアップをとるユース女子のメンバー、だがそのうちの何人かは顔がいつもより硬い表情だった
松永「ほーら、表情固い!そんなんじゃ取れるボールも取れないよー!(笑)」
「顔関係なーい!(笑)」
いつも通り私は一個上の松永と対人トスをすれば、私が緊張している事を見破る松永、くすくすと笑いながら練習を続ける
古家「集合!」
10分後、対人トスが終わる頃に監督が体育館へ入ってかる、ぐるりと辺りを見渡せば集合の合図を出す
「「はいっ!」」
古家「えー、今日は至誠館大学との練習試合だ、気合い入れていけよー。そして…まずは8月に行われる世界大会の選抜メンバー発表をする」
「(うわーー…ついに…緊張する〜!!!)」
監督から選抜メンバーが発表されると言われ部員たちは少しソワソワし出す。私と松永は一瞬目が合うも2人とも緊張していて
古家「えー、じゃあまずセッター、青峰」
青峰「はいっ!」
古家「リベロ、田沼」
監督は紙に書かれた選抜メンバーの名前を次々と呼んでいく
古家「ミドルブロッカー、中松と島田」
「「はいっ!!」」
古家「えー、最後にウィングスパイカー、片山、三村————」
私と松永はゴクリと唾を飲み込めば真剣に監督の目を見つめる
古家「—————と、大鷲。お前が次のエースだ、頼むぞ」
私の目の前に来た監督はニカッと笑い、私の肩に手をポンと置けば"期待しているぞ"とでも言いたげな目をしていた
「っ………はい、頑張ります!!!!」
私はその言葉に深く頭を下げれば唇を噛み締め、最年少のエースとして頑張らなければと心に誓う