第37章 進歩
遠征4日目、朝からいつも通りに試合をまわしていく
谷地「あの、…大鷲君、なんか今日いつもより元気ないですよね…昨日もあんまり試合に出ていなかったですし」
清水「うん、なんか昨日の朝から体調が悪いみたい…」
ベンチに座っている私をみた谷地は心配そうに見つめ隣にいる清水にそう聞けば
谷地「……(体調だけなのかな…それだけじゃないと思うんだけど…)」
夕方、谷地は近くにいた月島にコソッと話しかける
谷地「あの、月島君…」
月島「なに?」
谷地「えっと、その…大鷲君って…何かあったのかな?」
月島「どうしたの?急に」
突発的に聞いてきた谷地に少し驚く月島
谷地「あっ、えっと〜、体調悪いって言ってたけど、なんかそれ以外に悩み事でもあるのかなぁって思って…わっ、私の勘違いかもしれないけど!!」
月島「で、なんで僕にそれを聞くの?」
谷地「あああ、ごめんなさい!月島君は大鷲君と同じクラスだし、仲良いから何か知ってるのかなぁ〜って思って!!!!」
月島「いや、別に…特に知らないけど…あんま自分のこと話さないし」
谷地「(それは…月島君もだよ…笑)そ、そっかぁ、なんかごめんね!!気にしないで!!」
そう言った谷地は清水の所へと戻って行きマネージャーの仕事を続ける
月島「…………」
月島は谷地に言われたことを少し気にしては試合に出ている大鷲をじっと見る
夕食前、私は体育館へ行く道に1人立ち止まっていた
「あーー…自己練習しに行こうかなぁ…でもまた咳出たらなんか言われるし…ん〜どーしよ……」
月島「ちょっと、廊下のど真ん中で独り言?怖いんだけど」
体育館に行こうか行かないかうろうろと迷っていると後ろから月島が話しかけてくる