第37章 進歩

次の日、梟谷との1セット、烏野は木兎のスパイクに苦戦していた烏野はタイムアウトを取る


鳥養「4番のスパイク、止められなくても手に当てるだけいい」

「「「「オス！」」」」

鳥養の指示に返事をする



月島「…………止めなくてもいいんですか？」


月島の一言に視線があつまる


鳥養「いいや。ドシャっと出来んなら願ったりかなったりだ」


「(蛍……昨日からやっぱ変だよね…何かあったのかな？)」


タイムアウト終了後、ブロックをする前、月島は第3体育館での黒尾のアドバイスを思い出していた

”「まずは意識しろ。指の先まで力こめろ、絶対に吹っ飛ばされないように。で、手は上じゃなく前にだせ。前にだ」

「そんでうるせぇ梟を黙らせろ！」
「やってみろー！」
ベーと木兎が舌を出す”


木兎「！？」


山口&菅原「フェイントおおおお！！」



試合途中のブロック、その瞬間、月島の様子が違った木兎がそれを見て、ブロックを避けてスパイクした、木兎のフェイントで梟谷の得点となった


武田「うわぁ、今の絶対強打で来るように見えましたよ。まさかフェイントだったとは。流石全国エースですね」


武田が驚いたように言うが、隣の鳥養は驚愕の顔だった


赤葦「木兎さん、今逃げましたね？」


その光景を見ていた赤葦に言われ、ドキリとする木兎


木兎「逃げたんじゃねぇ！よけたんだ！上手に、よけたんだ！」


赤葦に言われた木兎は手をブンブンとふり大げさに否定する


「油断…」


さらにチームメイトにも突っ込まれる


木兎「ハイハイ、スミマセンでしたァ！！！！」


「蛍………」


月島の変化に少し心配になった私は月島の服の裾をキュッと掴む


月島「………」


私の心配そうな目を見た月島は、部員が見てないすきに私の頭をポンポンと撫でた


そして、猫又監督も


猫又「いやぁーこれはまた」



月島はちらりと日向を見て、戻っていった。


「やっかいなヒナ鳥が殻を破り始めたかな」