第37章 進歩
「はい、木兎さんかっこいいです♪いつもチャラチャラしてる適当な人なのかなーって思ってたんですけど、木兎さんでも壁にぶつかる事があったんだなーって、でもそれを乗り越えて今がある。すごい、尊敬します、かっこいいです!」
私は思ったことを木兎に伝えれば、木兎には見せたことのない満面の笑みで笑う
木兎「ダァーーッ!!!!!」
私の笑顔を直視した木兎は顔を真っ赤にさせ大げさに振り向き私に背を向ける
月島「…………」
&赤葦「……木兎さん?」
黒尾「(うっわー…ある意味殺人スマイルだな……これなら誰でも落ちんだろ…クソ…)」
いきなり背を向けた木兎に近寄り私は顔を覗こうとする
「えっと…どうしたんですか?木兎さん?」
木兎「クッソォおお!」
顔を覗こうとした瞬間、体を起こして私の方へ向けば肩に手をガツンと置かれる
木兎「お前やっぱすげぇ奴だな!!俺今ので完全に落ちた、いや、お前を好きになった!!そーゆー体の関係だけとかじゃなくて、本気のやつな!!」
ボンッ
「えっえっえっ、えっ〜と…その///」
真剣な木兎の表情を見た私、さらにそのまっすぐな言葉に沸騰した私の顔はみるみる真っ赤になっていく
黒尾「おいおい、まじかよ木兎のヤロー」
月島「はぁ…(タイミング…)」
木兎「こーなったら、アレだな!デート!デートしよう」
目をキラキラさせる木兎に私は苦笑いをすれば
「あっ、じゃ、じゃあ時間のあるときに…」
赤葦「大鷲さん……嫌なら嫌と言った方がいいですよ…調子に乗りますから」
木兎「よーし、そうとなったら今からだな!自主練抜けて行っちまうか〜!」
「いや…今からは…私まだ自主練したいですし!」
木兎「え、あ"ーそーお?んじゃあまた今度だな」
月島「……じゃ、僕部屋戻りますんで〜、おつかれさ——」
話途中ニコニコと作り笑いをしてその場から立ち去ろうとする
木兎「ダーメ、はい。質問答えたからブロック飛んでねー」
黒尾「ハイハイ、急いで」
逃げようとする月島の肩を掴んで無理やりコートに連れて行く