第37章 進歩
合宿遠征 2日目
「一本、ナイサーッ!」
「ブロックブロック!!」
「ナイスキール!」
前日と同様、試合をひたすらしていく
「ケホッ…ケホッ……」
影山「おい、大丈夫か?」
ペナルティ終了後、私は喉に少し違和感を感じ咳が出てくる、それを見た影山は私に駆け寄り心配そうに見てくる
「あっ、うん…大丈夫大丈夫」(ちょっと、キツイけど、大丈夫かな…まだ)
影山「そうか?」
と、その時森然からスイカの差し入れが入る
マネ「森然高校の父兄の方からスイカの差し入れでーす」
「ほら、飛雄!スイカだって!もらいに行こう!」
私は影山の手を引きスイカの元へと走り出す
スイカをもらった私達は、澤村達と一緒にスイカを食べ始めると黒尾が話しかけてくる
黒尾「あぁ、すまん」
澤村「? なんだよ」
「クロ?」
横にいる澤村が不思議そうにする
黒尾「昨日、おたくのメガネ君の機嫌損ねちゃったかもしんない」
黒尾がそういうと、澤村は驚く。そして一通りの説明をすると
澤村「へぇー!あの月島が成り行きとはいえ、自主練に付き合ったのか。で、何か言ったのか?」
黒尾「お宅のちびちゃんに負けちゃうよ?と挑発を」
「ほんと、あれはどうかなーって思ったよ」
田中「大鷲もそん時いたのか?」
「あ、はい!一緒に練習してました」
旭「確かに月島は日向に引け目を感じているとこ、あるよな」
「(あっ……そういえば、蛍が前なんか言ってたの思い出した)」
”「派手に暴れるのは日向の役目。その日向が後衛に回っている間は極力、無難にしのぐのが僕の役目。いつものことじゃないですか」”
田中「あっ、それ関係あるか分からないですけど、うちの姉ちゃんが—————」
田中は、姉と話していた事を皆んなに伝える
澤村「えっ?月島の兄貴が?」
その話を聞いて驚く澤村
田中「でもわかんねぇすよ?苗字が同じ名だけの別人かもしんねぇし…」
田中が言うには、長身の月島という人物が"小さな巨人"の時代に居たという話だった
「……へぇ……あの時に……」
と、菅原が練習再開へと呼びに来て、慌てて話が終了される