第37章 進歩
月島「じゃ僕、お役御免っぽいんで失礼します」
再び作り笑みを浮かべてその場から出て行った
黒尾「お、おい!!」
「け、蛍!!」
赤葦「なんか地雷踏んだじゃないんすか、黒尾さん」
木兎「怒らした―!大失敗じゃん、挑発上手の黒尾君?」
出ていった月島を見て黒尾にそう言いかける木兎と赤葦
黒尾「いや、だって思わないだろ」
木兎「なにを?」
月島が去っていった方を見て話を続ける黒尾
黒尾「烏野のちびちゃんは得体がしれないし、脅威だけど、技術も経験もひよこだろ。それにあの身長だし。それをあの、身長も頭脳も持ち合わしているメガネ君がちびちゃんを対等どころか、”かなわない存在”として見てるなんてさ」
私は少し心配になり追いかけようと体育館の入り口まで小走りで行く
黒尾「おい、どこ行くんだよ」
「えっ、どこって、蛍のとこに……」
黒尾は私の腕を掴み
黒尾「行かなくていい、お前が行ったところでどうすんだよ、慰める気か?」
「あ…えっと…」
取り敢えず追いかけようとしただけで、なんと話しかけていいかわからなかった私
黒尾「なっ?んじゃあ、俺たちの自主練付き合えー」
そう行った黒尾は私の手を引っ張りコートへと取れて行く
自主練30分後、夜ご飯が準備できたという事で食堂へと向かう
「お腹すいたー!あ、飛雄お疲れー!」
先にご飯を食べていた影山に話しかける
影山「おう、お前練習後どこ行ってたんだ?」
「ああ、クロ…じゃなくて、音駒の主将と、あと犬岡くんとか梟谷の主将とセッターでスパイクとブロックの練習してた」
影山「はあ?!…ずりぃ……」
「飛雄は?新しい速攻、どう?」
眉間に皺を寄せる影山をクスッと笑うも、新しい技の順調が気になり聞けば
影山「まだ、全然駄目だな…」
更に深刻そうな顔をする影山
「ちょ、そんな難しい顔しないで、がんばろう?」
影山「当たり前だ、諦めねーよ」
そう言った影山はご飯を口に駆け込み、お腹がすいて来た私はご飯を取りに行く