第35章 遠征
「あ、そうだ!音駒のあのでっかいミドルブロッカーって何者?!」
日向「うんうん!」
研磨「あー、1年の"灰羽リエーフ" ロシア人と日本人のハーフだよ」
研磨はゲームをしながら答える
日向「ハフッ、ハッハーフ?!かっけぇ!リエ…リエー…?」
研磨「リエーフ、なんだっけ、ロシア語で…虎?」
犬岡「獅子っすね、らいおん!」
「前、宮城に来た時はいなかったよね?」
以前音駒が烏野に来た時を思い出すも、その際にはいなく少し疑問に思い
研磨「うん、リエーフは高校からバレー始めたから、GWウィークあたりはほぼ素人で、あの時はベンチ入りメンバーでしか行ってないからね…」
日向「え、あれで高校から?!」
研磨「うん…今はほぼ、元々の身体能力とセンスだけでやってるね…あと身長」
「10センチ分けて欲しいわぁ〜!」
研磨「まぁ、戦力になるし素直だし、やなヤツじゃないよ、たまに素直すぎるけど……」
研磨「あ、でもパスとかの基礎はまだ全然ダメ、翔陽よりもダメ、サーブも翔陽よりも下手くそ」
日向「研磨の下手くその基準は俺なのかよ!?」
研磨の言葉に傷付く日向、それをみた私はくすくすと笑うと
日向「、笑うなー!!」
すると私の携帯がなれば黒尾からのメール、玄関先のベンチに座ってるから来いとのこと、日向達とは別れて走って黒尾の元まで行く
「クロ〜!」
走って玄関先に行けば黒尾が座っているのを見つけると手を大きく振りながら近く
黒尾「おう、早かったな」
「あっ、うんっ、走って来たから…」
黒尾「そんなに俺に会いたかった?」
隣に座るとニヤニヤとして煽る
「……………」
ニヤニヤする黒尾をジドーッとした目で見る
黒尾「おい、そんな目で見なくても…」
「えへへっ」
ショボくれてる黒尾の顔を見た私は面白くて柔らかい笑顔で笑う
黒尾「………なんか、雰囲気、変わったか?」
「え?…雰囲気??」
黒尾「おう、なんか、こう…モヤモヤーっとしたもの無くなったつーか…」
言葉では表せないが、昔からの付き合いの黒尾は、私に何か少し変化があったと気付く