第30章 初夏
「えっ、えと///その……」
恥ずかしがってるし…
影山の時は普通に呼んでたよね?
もういいや
月島「なんでもない…忘れて」
そう言い僕はスタスタとまた歩き出す
はぁ…
影山が羨ましいとか思っちゃう僕
末期でしょ…
「けっ……蛍!!」
はっ?
月島「は?…………」
まさか呼んでくれるとは思わなかった、目を見開いて大鷲をみる
「けい……蛍!蛍!ちょっと待って!」
あぁ…なんて愛おしいんだろう
僕の下の名前を呼びながら
駆け足で僕を追いかけてくる
もう我慢はできない、僕の理性
君のせいだ
月島「ッ………」
「んっ……」
追いかけた大鷲の手を引けばゆっくひと抱きしめ、30センチ以上もある身長差を埋めるように少し屈みこんで大鷲の顔を覗き込む
そして
大鷲の唇にそっと自分の唇を重ねる
「んんっ……ふぇいっ!(蛍!)」
まだ…ダメ
10秒、いや15秒ほど大鷲の唇から離れなかった
「っはぁ……はぁっ…苦しかった……」
唇を離した後、大鷲は真っ赤になりながら僕を見上げてきた
月島「息の仕方、知らないの?ウブだね…」
大鷲の反応にニヤリと笑う月島
「ちっ///違うし……月島がいきなり…チュウしてくるからっ……」
月島「月島?蛍でしょ?……またキスされたいの?」
悪い子には、罰をしないとね
さっきよりももっと深く僕は大鷲の唇を奪う
「んんんっ//……」
涙目になる大鷲
月島「……ゴメン………」
はっと僕の意識が戻る
何やってんだ僕……
「もうっ、蛍のバカ!!……なんでこんなことしたの??!」
少し涙目になってる大鷲を見ればばつが悪そうに僕は目を背ける
月島「ゴメン……やり過ぎた……」
「男の子って……雰囲気に流されてやっちゃうっていうもんね……蛍のバカっ、嫌い!!」
そういった大鷲は走って僕から離れようとした
はぁ…雰囲気とか
バカはどっちだよ