第30章 初夏
武田「ただ向こうは、IH予選が今週末からなので、直ぐって訳ではないです。あと、まだ“お誘い”を頂いてる段階でして、色々承諾貰わないといけない事など細かい事は、また後でお話ししますね。取り敢えず、皆の意思は─」
澤村「勿論!」
烏野「「行きます!!」」
武田「あ"っ、おっ、じゃあ僕、これから職員会議なので行きますね!今は取り急ぎその報告だけ!烏養君、あと宜しくお願いします!」
時計を確認した武田は思い出したように体育館から出て行く
烏養「おう」
烏野「「アザース‼︎」」
東峰「忙しくなるなあ…!」
菅原「だな!清水もな!初遠征だもんな!」
清水「うん…私も頑張る」
菅原&東峰「??」
澤村「よっしゃ、ランニング!!」
烏野「「うおーーっ」」
———————翌日放課後——————
武田
「えーオホン、取り敢えず当面のスケジュールを伝えます。確定したら、表にして配りますね…先ずは再来週末、県内の日山高校と練習試合が決まっています」
田中&日向「おおーっ」
武田「──で、例の東京遠征ですが─向こうのIH予選は、昨日言った通り今週末からです。こっちは3日連続で決勝まで行われましたが、向こうは3週に渡って日曜に試合が行われます。…ですので、合同練習は予選の後になりますね」
「なんか…武田先生元気ない、ですね」
田中「そうか〜?」
私は先生がいつもより元気がない事を心配して隣にいた田中先生に話しかける
武田「遠征の場合、親御さんの了承も必要だから、これも後で書類を配るね。学校からの承諾も、基本的には大丈夫」
烏養「費用も、取り敢えず目処はついてる」
武田「ただ──」
武田の声が少し変わり澤村と東峰はキョトンとする
澤村&東峰「??」
武田「この県内に、僕らと同等、またはそれ以上のチームはまだまだある訳で、そこを敢えて県外まで行こうとしてる訳だね。チャンスだからね」
月島&山口「……?」
武田「───で、来月になったら…」
澤村&菅原&東峰「!!!!」
武田「期末テストあるの、わかるよね?」
武田の言うその言葉に、とある4人が真顔になった。