第30章 初夏
武田「わかるよね?」
田中、西谷、影山と日向の顔が一瞬にして真顔になった
武田「わかるよね?」
その4人はフイと顔を背ける
烏養「…………」
武田「テスト期間は、向こうとも大体一緒らしいので、合同練習はその後、という事です。———で、予想ついてるかもしれないけど……」
田中西谷影山日向「(ビクッ」
武田「赤点で補習になる教科がある場合……」
教頭曰く、補習は週末、つまり赤点を取れば募集がありその場合遠征には行けなくなるという
澤村「田中、西谷ドコ行く!?何処にも逃げられないぞ!!縁下捕まえ!!」
その場から逃げ出す田中と西谷、それを捕まえる縁下
日向「あかっ、赤点て、何点ですかっ?!?!」
菅原「そっから?!」
「ちょっ、おい!!飛尾が!!息してない!!」
菅原「俺達も、部活と勉強両立するって言ったからには、それなりの成績出さないとな」
菅原の言葉に、澤村と清水がが頷く
月島「赤点は無いデショ」
縁下「無いね」
山口「俺はちょっと頑張らないとなぁ…」
旭「俺もだなぁ〜」
(翔陽がバカなの…忘れてた!!って飛尾もかぁあああ!!!)
日向「きょ、教頭先生に一生懸命頼めばきっと!!」
月島「先ずは一生懸命赤点を避けなよ……」
狼狽える日向を見ればケラケラと笑う月島
武田「教頭先生の承諾を貰えても、補習になった場合そっちが優先だよ」
日向「!!!」
「ちょっと翔陽、大丈夫??って聞いてないし…」
日向に声をかけるも聞いておらず鳥養に助けを求める日向
烏養「ま…まぁ、学生である以上、避けては通れんよな…」
日向「そんな…!」
烏養「根性だ!!気持ちが大事だぞ!」
日向「精神論!!!」
菅原「日向、そこまで思い詰めなくても、多分大丈夫だよ」
日向「俺、高校入ってから60点満点の小テスト、2桁以上の点数殆ど取ったことないですけど、大丈夫ですか!?」