第29章 進化
鵜飼「俺たちは優劣を決める試合で負けた。青城は強かった。俺たちはそれに劣った。それが現時点での結果で事実だ。で、今日のインターハイ決勝、
優勝は…白鳥沢だ」
日向「青城が…」
影山「負けた…?」
驚く2人
鵜飼「県内でさえ、青城より上がいる。強くなるしかねぇ。次の目標はもう分かってると思うが…」
鵜飼「春高だ!出場する3年にとっては最後の戦いになる」
「……………」
鵜飼の言葉にビクッと反応する私、その姿を見た影山は疑問に思う
日向「(春高!小さな巨人が言った舞台)」
目がきらきらとと輝いている日向
鵜飼「じゃあ、とりあえずここは主将に一発気合入れてもらうか」
澤村「昔、烏野が一度だけ行った舞台、東京。オレンジコートだ!」
澤村「もう一度、あそこへ行く!」
高らかな宣言
烏野「「「「よっしゃ!!」」」」
「…………」
私は、みんなの宣言に1人。ついていけなかった
部活終わり、私は1人トボトボ歩いていたすると、後ろから肩を叩かれ話しかけられた
「よう…」
「あ、飛雄……」
影山「お前、まだ落ち込んでんのか?」
「別に……っていうか!飛雄もさっきまで落ち込んでたでしょ〜?」
影山「おう…でも…もう俺は後ろも下も向かねえ…」
その言葉に反応した私は拳をギュッと握りしめる
影山「お前さ…試合で負けたから落ち込んでるとかじゃねぇだろ?」
「いや…そんなことは……」
影山「………昔のこと、思い出したんだろ?」
私は驚くように目を見開いて影山を見れば、真剣な眼差しで私を見つめる影山が居た
「昔………」
影山「ゴールデンウィーク合宿中、お前と菅原さんが話してるの聞いた……お前の怪我とか病気の事とか色々……」
「えっ?!あ、あの時の物音、飛雄だったんだ……」
影山「お前が落ち込んでることと、昔あったこと、何か関係あんだろ?」
「………………」
影山の言うことがドンピシャで何も話したくない私は影山の言葉を無視して歩き出す
影山「おいっ!大鷲!」