第28章 魔王

影山「なんだよ？」


影山が日向にそう尋ねる


日向「ほらもう…。顔怖いんだよ」


そう言われ、影山は怒る


影山「元々、こういう顔だ！」


「そう？宿泊研修の時めっちゃ優しい顔してたよ？私が怪我した時」


影山「うるせぇ//！！」


元々怖い顔だと言っている影山を見て私はそう言えば影山は少し恥ずかしそうにそれを否定する


日向「ピリピリしてよぉ、あんま喋んなくなってよ、なんか考え込んでんなぁっていうのは分かるけど、声出さなきゃ何考えてるか分かんねぇべよ」

そう日向がつぶやくと、影山は不思議そうにして…


影山「俺…声出してなかったか？」

日向「うん。少なくとも今までのどの試合よりも。まったくよぉ…」


日向の言葉に衝撃をうける影山


影山「(くそう…。こいつに言われるほど、余裕無くなってたのか俺は…)」


(気付いてなかったんかーい！！無意識のくせってやつか……)まぁ、外から菅原さん見てたら少しは冷静になるよ…ねっ、飛雄」


がっかりしている影山を見れば私はそう思うも、背中をポンポンと叩きコートに入った菅原の姿を見つめて



菅原「大地！いつよりも声出てなかったぞ。主将が余裕無くなってどうするよ」


そう澤村さんに喝を入れる菅原


澤村「あぁ…すまん」



旭「(大地に説教出来んの)」
田中「(スガさんだけだぜ…)」


菅原「月島！」

ふと菅原が月島を呼べばコソコソと何か伝えてるようで




試合が始まり、青葉城西のサーブからスタートする、烏野は田中のスパイクが通るが、レシーブされてしまい、青城の攻撃


岩泉「(ねらい目は…ブロックの低いストレート！)」


岩泉がスパイクを打つ、しかし、さっきまで菅原の隣にいた月島がブロックでそれをはじく


「あれ！今……」



菅原の方が背が低いから、そこを狙われやすい。そのため、スパイク直前で入れ替わることでそれを防ぐ、試合が再開される前に菅原が月島に話していたのはその事だった


烏野のローテ―ションが回り、日向がコートに入る


菅原「日向！」


と菅原が日向を呼ぶ



烏野のサーブから試合が再開、完璧にサーブレシーブをすれば青葉城西のスパイクがくるしかし、みごとに日向がブロックではじいて嬉しそうな日向