第28章 魔王

スパイクの余韻にひたる田中


田中「今までで一番ブロック見えた」


不思議そうにする日向に田中が説明してくれた


田中「たまにな。空中にスローモーションみたく相手のブロック見えるときがあんだよ。こう、すっーと光がとおったみたいに」


日向「おぉ…田中先輩かっけぇ！」


日向がそう言うと、また田中は嬉しそうにする

田中「あはは先輩だからな」


すると、澤村からサーブの指示が出る

影山「(流れは切った。まだ序盤、ここから追い上げる！)」



影山はそう決意する、烏野の攻撃で日向の変人速攻の合図「来いや！」を聞いて岩泉は身構えるが追い付けず烏野の得点になる



試合後半、烏野11対青城20 笛の音が鳴り、それは、セッター交代の合図だった


烏野のかみあわないプレーを見て、試合のリズムを変えるためセッター交代を決める烏養。影山に代わりコートに入った菅原は『コートの外から見ていたからこそわかる事」を生かし、烏野の反撃が始まる


影山「へこむなよ。一回リズムを変えるだけだ」


そう影山の肩に手を置いて、そう励ます菅原




影山「すみません…」


コートの外へ向かう影山



菅原「(こいつも心配だけど、この二人が今、同時に折れたら…)」


菅原は影山、そして、日向のことを心配していた。


日向「お前を倒すのは絶対俺って言った！！」

影山に向かって、叫ぶ日向。それを聞いて驚く影山

山口「日向！怒られるぞ！」


と日向がさっきまでいた場所で、山口が注意をする




日向「それまで誰にも負けんじゃねぇよ！」




山口くんの注意を聞かず、続けて言う日向




影山「試合終わってねぇんだから、まだ負けてねぇし」




影山は少し不機嫌そうに言いそれを聞いて、日向は目が一瞬輝く
その後、山口くんが日向を引っ張って元の場所へと戻った



菅原 「はい！はい！はい！はい！はーい！」

コートに入った菅原は大地、田中、旭と月島にチョップを繰り出せば最後に西谷とハイタッチをする


菅原「大丈夫！　一本切ってくべ！」

今は菅原の笑顔が一番効きそうだ、菅原の言葉に烏野は気合を入れ直す。そんな様子を見ていた日向、ちらりと影山を見る