第24章 宿泊研修
「答えは……昭和23年!!その牛タンが誕生したのは太平洋戦争が終結し、日本が復興に向けて歩み始めた昭和23年です!仙台牛タンの生みの親「太助」の初代店主 佐野 啓四郎氏(故)が、洋食料理の中で使われていた素材「牛タン」の旨さのとりこになり、試行錯誤を重ねた末「牛タン焼き」が誕生しました。その自慢の一品を、お店で出したのが仙台牛タン焼きの始まりです!!」
先生「正解だ!正解したお前達には 仙台でも有名な牛タンまるごとを贈呈するぞ〜」
山口「ほ、ほんとに牛タンあったんだ……笑」
スタートする前、冗談でいった私の発言は本当になり、それを思い出した山口は失笑する
「いやっほーーい!いでででで」
嬉しさのあまり和也の背中から飛び降りた私は、怪我していることを忘れて飛び跳ねれば、再び重いズキンとした痛みが足の付け根を傷ませる
和也「ほらほら、、まだ痛いんだから安静にしとけって……」
「ごめんごめん……」
はしゃいでしまった自分を反省し、再び和也の背中に乗ろうとしたら月島が私の手を掴んで自分の方へと引き寄せた
月島「……飯田ばっかり疲れるでしょ、僕の背中乗りなよ……」
「えっ……月島が?お、折れない?」
飯田と違って細身の月島、私が乗ったら本気で折れてしまいそうで心配になる
和也「ん〜?俺は大丈夫だぞ?俺の方が体力あるだろうし」
和也は特に嫌みたらしく言ったわけではないが、その言葉を聞いた月島はカチンと来たのかその手を止めず私を背中に乗せる
「月島……大丈夫?」
月島「うるさい…黙って乗ってなよ…」
「うっ……はい….」
そう言った放った月島のドス黒いオーラに押し負け、黙っておんぶさせられる私
そこからは私が先頭ではなく地図に詳しい宮島の誘導により順調に各ポイントに回れば約2時間半、他の班よりも少しだけ遅れてゴールする
山口「やっと終わった〜!!」
成美「もーー疲れた!歩きたくなーい!」
先生「それじゃあ、ゴールした班から食材を冷蔵庫にしまっておけ〜そこからご飯の時間まで少し休憩してろ〜」
「月島っ、もう大丈夫だよ、救護室いって湿布もらってくるよ…」