第2章 幼馴染編
折角なのでありがたく手袋をはめることにした。
それは私の手より少し大きくて、指が先まで届かず、ぶかぶか。
中はもこもこで、今までつけていた彼の温もりが冷え切っていた私の身体まで伝わり、暖かくなる。
私が「ありがとう」と言うと彼はそっぽを向いて言った。
「・・・別にお前の為じゃねぇからな。 勘違いすんなよな!」
――耳、真っ赤だよ?
「あはっ、ぶかぶかー」
「うるさい。 もういい、返せ!」
「やーだねっ♪」
雄大の優しさになぜかぽかぽかした気持ちになった。
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