第2章 幼馴染編
体育の時間ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
広い体育館に賑やかな人の声とボールの反響する音が響く。
今日の体育はバスケットである。
体育館の半分をネットで区切り、男女別々で授業をする。
正直、私は運動が得意ではないので気は進まない。
「次、七瀬のグループだよ!」
「あぁ、うん・・・」
友人から呼ばれ、ゆっくりと腰を上げる。
試合が始まると、元気で活発な女子は我先にとボールに向かう。
かくいう私はこれといったやる気もなく。
(よくそんなに動けるなー)
と、参加している身にもかかわらず他の人の観察をする。
ただ、試合に集中している人の邪魔にならないようにのらりくらりと動いていく。